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C型肝炎、発見から撲滅へ【平成の医療史30年◆C型肝炎編】

2019年2月8日  平成の医療史30年

 1989年(平成元年)にC型肝炎ウイルス(HCV)が発見されてから30年。かつて「非A非B型肝炎」と呼ばれたC型肝炎の治療は劇的な進歩を遂げ、撲滅間近まで迫っている。年表とデータで治療の変遷を振り返ると共に、C型肝炎治療の発展に貢献した武蔵野赤十字病院・泉並木氏へのインタビューを紹介する。(m3.com編集部・河野祐子) インターフェロンから始まった抗ウイルス療法  1992年(平成4年)にインターフェロン(IFN)単独療法が保険適用となり、抗ウイルス療法が始まった。しかし、この時点では、日本で多くを占めるゲノタイプ1高ウイルス量例でのウイルス学的著効(SVR)率はわずか10%程度だった。  2001年(平成13年)にIFNとリバビリンの併用療法が承認されると、SVR率は40%前後にまで上がった。 図1. 日本の抗HCV治療とこれに伴うSVR率の推移 (Kanto T, et al. Euroasian J Hepato-Gastroenterol. 2017; 7: 60-64.より作図) 図2. C型肝炎の総患者数の推移 (厚労省...