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卵巣がん検診の死亡抑制効果示されず

2021年6月27日  キャンサーリサーチUK

(海外がん医療情報リファレンス6月4日付記事を転載) 「取り組み当初からの目的は、卵巣がん患者さんの命を救うこと、英国国民健康保険(NHS)を導入できそうな検診プログラムの科学的根拠を構築すること、そして、毎年多くの女性が卵巣がんに罹患していますが、この患者さんの人生に影響をもたらすことでした」。 ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの婦人科医Usha Menon教授は、90年代半ばから卵巣がん診断の改善に取り組んでいる。特に、治療が成功する可能性の高い早期での卵巣がんの発見に取り組んできた。 早期診断の利点は明らかである。末期卵巣がんの診断を受けた女性100例のうち5年以上生存している人はわずか3例であったのに対し、早期卵巣がんの診断を受けた女性では100例中約90例であった。 しかし、違いを生み出すほど十分早期に卵巣がんを発見することは困難である。卵巣がんの症状は漠然としており、より一般的にみられる重篤性が低い他の疾患の症状と同様であることが多い。 必要とされる転換を図るため、Menon氏らは検診に着目した。 1999年、Menon氏はIan Jacobs教授のチームに参加し、UKC...