遺残シャントチューブの腸管癒着、絞扼性イレウス、腸管穿孔【解説】
医療事故の再発防止を目的に、過去の医療事故情報やヒヤリ・ハット事例(※)から原因や対策を知る「医療事故、ヒヤリ・ハット事例に学ぶ」シリーズ。今回は「遺残シャントチューブの腸管癒着、絞扼性イレウス、腸管穿孔」の事例を取り上げます。 ※出典:公益財団法人 日本医療機能評価機構の「医療事故情報収集等事業」 ※事例は「シャント」のキーワードが含まれる事例から掲載。 【事故の程度】 死亡 【発生場所】 手術室 【関連診療科】 麻酔科 小児科 形成外科 脳神経外科 【患者】 入院/1人/0歳代 (男性) 【疾患名】 頭蓋縫合早期癒合症、先天性水頭症、絞扼性イレウス 【当事者】 医師(30年6カ月) 医師(14年6カ月) 【実施した医療行為の目的】 頭蓋縫合早期癒合症に対する頭蓋延長拡大術後で、延長デバイスを切断して、皮下に収める手術を形成外科にて施行する予定となっていた。 しかし、手術開始前の頭髪の処置中に、従来挿入していたVPシャントの右側頭部のシャントバルブ直上皮膚が潰瘍化し、バルブが一部露出しているのを発見した。シャント感染のリスクが考えられたため、左VPシャントを新設し、従来の右VPシャン...
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