糖尿病診療にナラティブを取り入れる【時流◆糖尿病診療のone more step】
杉本正毅氏 糖尿病治療薬が出そろい、心血管疾患リスクの低減を目指す管理のハードルが下がっている。一方で、最新のエビデンスや技術革新を目の前の患者に取り入れ、健康寿命の延伸を図るためには、医療現場における「one more step(あと一歩)」の工夫や診療技術が欠かせない。【時流◆糖尿病診療のone more step】第3弾は糖尿病専門医の杉本正毅氏(バイオ・サイコ・ソーシャル糖尿病研究所代表)に話を聞いた。杉本氏は、自身が糖尿病診療で直面した課題から糖尿病のエビデンス・ベースド・メディシン(EBM)だけでなく、ナラティブ・アプローチ(以下、基本的に「ナラティブ」)の領域に踏み込み、「患者中心の糖尿病診療」実現のために取り組んでいる。(聞き手・まとめ:m3.com編集部・坂口恵/7月24日取材、全4回連載) ナラティブとの出会いまで エネルギー制限やればやるほど遠のく患者 ――先生は「ナラティブ・アプローチ(以下、「ナラティブ」)と出会い、病い(やまい)体験や病いの意味を尊重した糖尿病診療をめざす」立場から、糖尿病診療に関する情報をSNSなどで継続的に発信されています。今の診療スタイ...
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