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高齢者の進行がん、高齢者機能評価で重篤な治療毒性減少

2021年11月16日  Lancet

高齢の進行がん患者を対象に、高齢者機能評価による重篤な有害作用の減少効果をクラスター無作為化試験(GAP70+)で検討。毒性リスクが高い治療を受けており、高齢者機能評価項目1項目以上に該当する70歳以上の根治不能固形がん患者およびリンパ腫患者718例(平均年齢77.2歳、女性43%)を対象とした。高齢者機能評価の平均該当項目数は4.5項目で、試験群間で有意差はなかった。 その結果、高齢者機能評価を用いた介入群の方が通常治療群よりも黒人が多く(11% vs. 3%、P<0.0001)、化学療法歴がある患者が多かった(30% vs 22%、P=0.016)。介入群の方が通常治療群よりもグレード3-5の有害作用を認めた患者の割合が低かった(51% vs. 71%、相対リスク0.74、95%CI 0.64-0.86、P=0.0001)。介入群の方が、3カ月間の転倒が少なく(12% vs. 21%、調整後相対リスク0.58、同0.40-0.84、P=0.0035)、薬剤中止が多かった(調整後平均差0.14、同0.03-0.25、P=0.015)。...