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乳がん、メトホルミンで生存率改善せず

2022年6月2日  Journal of the American Medical Association

糖尿病のない高リスク乳がん患者を対象に、術後補助療法に用いるメトホルミンの効果を第III相無作為化プラセボ対照二重盲検試験で検討(MA.32試験)。主要評価項目は、ホルモン受容体(ER/PgR)陽性乳がんの無浸潤疾患生存期間とした。 2回目の中間解析後にER/PgR陰性患者に対する無益性が宣言されたため、主解析はER/PgR陽性の2533例を対象に実施した。ER/PgR陽性集団の追跡期間中央値は96.2カ月だった。 無浸潤疾患生存事象の発生率はメトホルミン群が100人年当たり2.78、プラセボ群が2.74(ハザード比1.01、95%CI 0.84-1.21、P=0.93)、死亡の発生率はメトホルミン群が1.46、プラセボ群が1.32だった(同1.10、0.86-1.41、P=0.47)。メトホルミン群の21.5%、プラセボ群の17.5%にグレード3の非血液学的毒性事象が生じた(P=0.003)。...