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血友病B、遺伝子治療FLT180aで第IX因子活性正常維持

2022年8月3日  New England Journal of Medicine

重症ないし中等症(第IX因子が基準値の2%以下)血友病B患者10例を対象とした多施設共同非盲検第I/II相試験で、アデノ随伴ウイルス(AAV)を用いた遺伝子治療FLT180a(verbrinacogene setparvovec)の安全性および有効性を検討。免疫抑制のため、全患者にグルココルチコイドを投与した(任意でタクロリムス併用)。 その結果、投与後、全患者の第IX因子活性が用量依存的に上昇した。中央値27.2カ月時点で、第IX因子製剤予防投与を再開した1例を除き、全患者に活性の持続が認められた。データカットオフ日時点で、第IX因子は5例が正常、3例が23-43%、1例が260%だった。有害事象(AE)の約10%がFLT180a関連、24%が免疫抑制療法関連だった。FLT180a関連AEでは肝アミノトランスフェラーゼ値上昇が最も多く、タクロリムスを長期にわたり投与した患者ではグルココルチコイド漸減後も遅発性に上昇した。第IX因子高値の患者1例に重篤なAEの動静脈瘻血栓症が発生した。...