1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. 補聴器使用で高齢者の入院リスク低下せず

補聴器使用で高齢者の入院リスク低下せず

2022年9月20日  専門誌ピックアップ

2005-16年の米国全国健康栄養調査に参加した65歳以上の回答者2060例の聴力検査データおよび医療利用データを用いて、米国高齢者の難聴重症度および補聴器使用と入院の関連を住民対象の横断研究で検討。主要評価項目は、回答者の報告による過去12カ月間の入院とした。 聴力検査では、875例(42.5%)が正常聴力、653例(31.7%)が軽度難聴、435例(21.1%)が中等度難聴、97人(4.7%)が高度ないし重度の難聴だった。多変量解析の結果、中等度および高度の難聴で入院リスクの上昇が見られた(オッズ比:中等度難聴1.50、95%CI 1.01-2.24、高度難聴1.71、95%CI 1.03-2.84)。 軽度以上の難聴がある回答者1185例のうち200例(16.9%)が補聴器を使用していたが、傾向スコアを用いた解析で、補聴器使用に入院との関連が認められないことが示された(オッズ比1.17、95%CI 0.74-1.84)。中等度または高度の難聴がある回答者でも結果は同じだった(同1.17、95%CI 0.71-1.92)。...