若年がん経験者がHPVワクチン接種を拒む理由を分析

若年がん経験者（9-26歳、がん治療終了から1-5年経過）を対象にヒトパピローマウイルス（HPV）ワクチンの免疫原性と安全性を評価した非盲検臨床試験データの副次的解析で、がん経験者のHPVワクチン接種率が低い理由を検討。多変量ロジスティック回帰分析モデルを用いて、試験参加を拒否したがん生存者301例の特徴と拒否した理由との関連を分析した。 その結果、301例中215例（71.4％）がHPVワクチン関連の理由（安全性の懸念、ワクチンへの躊躇または無関心、外部の影響、ワクチン関連情報の欠如、健康信念または家族の決定過程など）を挙げた。女性は男性との比較で、健康信念または家族の決定過程に起因する理由による拒否が多く（オッズ比2.08、95％CI 1.12-3.93、P＝0.022）、外部の影響による理由が少なかった（同0.43、0.19-0.92、P＝0.035）。試験期間の後期に参加を打診されたがん生存者の方が安全性の懸念を挙げる割合が高かった（同3.33、1.55-7.69、P＝0.003）。...