1. m3.comトップ
  2. 海外ジャーナル
  3. PPIで薬剤耐性腸内細菌の獲得リスク増加

PPIで薬剤耐性腸内細菌の獲得リスク増加

2023年3月14日  専門誌ピックアップ

アムステルダム大学医療センターの入院患者2239例(平均年齢60.9歳、男性51.1%)を対象に、プロトンポンプ阻害薬(PPI)使用と薬剤耐性腸内細菌目細菌獲得リスクの関連をコホート内症例対照研究で検討。基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)産生またはカルバペネマーゼ産生腸内細菌目細菌の陽性症例群374例と陰性の対照群1865例を年齢および培養日でマッチさせた。 条件付きロジスティック回帰解析の結果、培養前30日時点で、PPI使用群の非使用群に対する薬剤耐性腸内細菌目細菌獲得の調整後発生率比は1.48(95%CI 1.15-1.91)だった。感度解析および前向きに組み入れられた患者のマッチドペア94組の解析(調整後発生率比2.96、1.14-7.74)でも同様の結果が得られた。微生物叢を撹乱する薬剤の併用と細菌獲得リスクに関連はなかった。下剤(同2.78、2.14-3.59)および抗菌薬(同2.26、1.73-2.94)で細菌獲得リスクが2倍以上になった。...