高齢者のインフルワクチン接種促進に「ナッジ」を活用

デンマークの65歳以上の高齢者を対象に、政府の電子レターシステムから配信されるインフルエンザワクチン接種を喚起するレターでワクチン接種率が向上するかを実用的無作為化実装試験で評価。69万1820世帯（計96万4870例）を通常ケア（50％）と行動経済学のナッジの概念に基づきデザインされた電子レター9種（50％を9分割）に割り付けた。主要評価項目は、2023年1月1日までのインフルエンザワクチン接種とした。 その結果、通常ケア群と比較すると、ワクチン接種の心血管に対する便益の可能性を強調したレターを受け取ったグループ（81.00％ vs. 80.12％、差0.89ポイント、99.55％CI 0.29-1.48、P＜0.0001）および無作為化時と14日目にレターを配信したグループ（80.85％ vs. 80.12％、差0.73ポイント、同0.13-1.34、P＝0.0006）のワクチン接種率が高かった。心血管疾患の診断が確定しているかを問わない主要サブグループ全体でも同様にワクチン接種率が改善した。心血管に対する利点を取り入れたレターは、前シーズンにワクチンを接種していない参加者に対して...