直腸がん、NACRT＋小線源治療 vs. 外照射

cT2-cT3a/b期直腸腺がん患者148例を対象に、術前補助化学放射線療法（NACRT）への近接X線照射による小線源治療（contact x-ray brachytherapy：CXB）の追加で3年臓器温存率が改善するかを非盲検第III相無作為化試験で検討（OPERA試験）。NACRT［外照射（45Gy/25分割/5週）＋カペシタビン］＋外照射（9Gy/5分割：A群）とNACRT＋CXB（90Gy/3分割：B群）に割り付け、B群では腫瘍径3cm未満の患者にはNACRTの前にCXBを実施した。141例（A群69例、B群72例）を主要有効性解析の対象とした。 その結果、3年臓器温存率はA群が59％、B群が81％だった（ハザード比0.36、95％CI 0.19-0.70、P＝0.0026）。腫瘍径3cm未満の患者の3年臓器温存率はA群が63％、B群が97％（同0.07、0.01-0.57、P＝0.012）、腫瘍径3cm以上の患者ではそれぞれ55％、68％（同0.54、0.26-1.10、P＝0.11）だった。A群の21例（30％）およびB群の30例（42％）にグレード2-3の早期有害事象が...