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糖尿病の心血管イベント発生率は低下傾向

2023年6月22日  専門誌ピックアップ

スウェーデン国立糖尿病登録簿の2型糖尿病患者67万9072人と、それにマッチした対照者264万3800人を対象に、2001-19年の心血管イベントおよび心臓代謝危険因子レベルの傾向を検討した。 その結果、2001年と2019年の糖尿病群の1万人年当たりイベント発生率は、急性心筋梗塞で73.9(95%CI 65.4-86.8)と41.0(同39.5-42.6)、冠動脈疾患で205.1(同186.8-227.5)と80.2(同78.2-82.3)、脳血管疾患で83.9(同73.6-98.5)と46.2(同44.9-47.6)、心不全で98.3(同89.4-112.0)と75.9(同74.4-77.5)だった。心不全の発生率は2013年頃に頭打ちとなり、その後はこの傾向が続いた。糖尿病患者では糖化ヘモグロビン、収縮期血圧、推定糸球体濾過率、および脂質が独立して転帰と関連していた。BMIだけで心不全リスクの30%までを説明できる可能性があった。目標値を超える危険因子がない糖尿病患者では対照者と比べ、心不全を除いた心血管イベントのリスク上昇は見られなかったが、心不全のリスクは目標値を超えない場合...