全身性炎症性疾患のDPM、機能獲得型のSTAT4変異が原因
2023年7月15日
New England Journal of Medicine
稀な全身性炎症性疾患である、強障害性の汎発性硬化性斑状強皮症(DPM;disabling pansclerotic morphea)の常染色体優性遺伝パターンを有する血縁関係のない3家族の患者4例を対象に、DPMの遺伝的原因を検討した。 ゲノムシーケンシングの結果、STAT4をコードする遺伝子のヘテロ接合性機能獲得型ミスセンス変異が3個新たに特定された。初期皮膚線維芽細胞のin vitroアッセイで、 IL-6の分泌増加が見られ、創傷治癒不良、コラーゲン基質の収縮、基質の分泌が認められた。ルキソリチニブによるJAK-STATシグナル伝達の阻害により、in vitroで過剰炎症性の線維芽細胞表現型が改善し、投与を受けた患者では炎症マーカーおよび臨床症状が消失し、有害作用は見られなかった。末梢血単核細胞のシングルセルRNAシーケンシングで、JAK阻害により適切に修正された、免疫調節異常表現型と同じ遺伝子発現パターンが示された。...
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