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アバタセプト治療下でコロナワクチンの有効性低下

2023年7月20日  専門誌ピックアップ

免疫抑制療法を受けている慢性リウマチ性疾患患者と分類不能型免疫不全症(CVID)患者(計38例)と、性別・年齢をマッチさせた健康人11例を対象に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)mRNAワクチン接種後の液性反応/T細胞介在性反応を評価した。患者は、コルチコステロイド療法、免疫抑制療法、生物学的製剤による治療を受けていた(アバタセプト14例、リツキシマブ10例、トシリズマブ10例)。 その結果、ワクチン2回目接種後、アバタセプト治療患者のみ、健康対照群に比べて、抗スパイク抗体反応の低下(平均432 IU/mL±562 vs. 1479 IU/mL±1051、P=0.0034)とT細胞反応の低下がみられた。特に、CD4/CD4-CD8刺激後のT細胞からのIFN-γ放出が対照群よりも有意に減少し(それぞれP=0.0016、P=0.0078)、CD4刺激後のCXCL10産生とCXCL9産生(P=0.0048、P=0.001)、CD4-CD8 T細胞からの産生も減少(P=0.0079、P=0.0006)した。アバタセプトは刺激T細胞からのCXCL9、CXCL10、IFN-γの産生低下...