ART治療中HIV陽性者からの性行為感染リスクは低い
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染し、抗レトロウイルス療法(ART)を受けている低レベルのHIVウイルス血症患者からのHIV性行為感染リスクを系統的レビューで検討。2010年1月1日から2022年11月17日までに発表された文献から、HIV感染不一致カップル間の性行為感染、検出限界以下なら感染しないことの背景にある科学、または低レベルのウイルス血症の公衆衛生上の影響に関連する研究を検索し、HIVウイルス量とHIV性行為感染を中心にデータを要約した。 その結果、解析対象とした8件の研究には25カ国のHIV感染不一致カップル7762組が含まれていた。エビデンスの確実性は「中」で、バイアスリスクは低かった。3件の研究で、HIVに感染したパートナーのウイルス量が200コピー/mL未満の場合にHIV感染を認めなかった。別の4件の前向き研究では323件の感染事象が生じていたが、ART治療で安定してウイルス増殖が抑制されている患者での感染は見られなかった。...
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