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微小血管狭心症、冠静脈圧上昇で微小血管抵抗が減少

2023年9月28日  専門誌ピックアップ

微小血管機能障害に起因する中等度ないし重度狭心症患者20例を対象に、冠静脈圧が上昇すると微小血管抵抗が変化するかどうかを盲検下シャム対照クロスオーバー無作為化試験で検討。冠静脈洞(CS)に留置した小型バルーンを拡張させた状態(バルーン)と右心房内でバルーンを収縮させた状態(シャム)の血行動態パラメータを比較した。 その結果、バルーン拡張状態では安静時および充血時のCS圧が有意に上昇し(シャムとの比較でそれぞれ300%および317%上昇、いずれもP<0.001)、充血時の冠動脈遠位部圧(シャム98mmHg vs. バルーン89mmHg、P=0.01]および通過時間中央値(シャム0.39秒 vs. バルーン0.26秒、P<0.001)が低下した。CS閉鎖によって、安静時冠動脈抵抗(シャム59mmHg×秒 vs. バルーン42mmHg×秒、P=0.005)および主要評価項目に規定した充血時冠動脈抵抗(中央値:シャム31mmHg×秒 vs. バルーン14mmHg×秒、P<0.001)がいずれも減少した。...