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心停止中搬送と現場でのCPR継続、小児の生存率に差なし

2024年6月17日  専門誌ピックアップ

院外心停止(OHCA)の小児患者2854例(年齢中央値1歳、男児59.3%)を対象に、救急隊による心肺蘇生(CPR)をしながらの心停止中の搬送と現場でのCPR継続が生存に及ぼす効果をコホート研究で比較。米国とカナダの10施設の前向きOHCAレジストリのデータを用いた。主要評価項目は退院までの生存とした。 その結果、心停止中に搬送された児が66.3%、現場でCPRが継続された児が33.7%だった。傾向スコアをマッチさせたコホート(3680例)では、搬送群とCPR継続群で退院までの生存割合に有意差はなかった(4.7% vs. 5.2%、リスク比0.81、95%CI 0.59-1.10)。退院までの生存割合は、搬送のタイミングによる影響を受けなかった(心停止中の搬送とマッチングまでの時間の交互作用のP値=0.10)。1歳未満では、心停止中の搬送と退院までの生存割合の低下に関連が見られた(リスク比0.52、95%CI 0.33-0.83)。...