貧血伴う外傷性脳損傷、非制限的輸血で転帰不良リスク低下せず
2024年9月23日
New England Journal of Medicine
中等度ないし重度の外傷性脳損傷と貧血のある成人を対象に、輸血戦略が転帰に及ぼす効果を検討(HEMOTION試験)。輸血を開始するヘモグロビン(Hb)値によって患者を非制限的戦略群(10g/dL以下)と制限的戦略群(7g/dL以下)に割り付けた。主要評価項目は、6カ月時点の転帰不良とした(Glasgow Outcome Scale-Extendedのスコアで評価、試験開始時の各患者の予後に基づいて二分法により分類)。 722例を主要評価項目の解析対象とした。集中治療室でのHb値中央値は、非制限的戦略群が10.8g/dL、制限的戦略群が8.8g/dLだった。転帰不良の発生割合は、非制限的戦略群が68.4%、制限的戦略群が73.5%だった(制限的戦略 vs. 非制限的戦略での調整絶対差5.4%ポイント、95%CI-2.9-13.7)。各群の8.4%に静脈血栓塞栓イベントが発生し、非制限的戦略群の3.3%と制限的戦略群の0.8%に急性呼吸窮迫症候群が発生した。...
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