NRG1融合遺伝子陽性がんにzenocutuzumabが有望
2025年3月1日
New England Journal of Medicine
ニューレグリン1(NRG1)融合遺伝子陽性がん患者204例を対象に、HER2およびHER3に対する二重特異性抗体zenocutuzumabの有効性および安全性を第II相臨床試験で検討した(eNRGy試験)。主要評価項目は全奏効(完全または部分奏効)とした。 データカットオフの24週間以上前に組み入れられ、測定可能病変を有した158例を評価した結果、主要評価項目の全奏効達成率は30%(95%CI 23-37)だった。奏効期間中央値は11.1カ月(同7.4-12.9)で、奏効者の19%がデータカットオフ時点で奏効を維持していた。奏効は非小細胞肺がん(達成率29%、95%CI 20-39)や膵臓がん(同42%、25-59)など複数の腫瘍タイプおよび複数のNRG1融合パートナー遺伝子で認められた。無増悪生存期間中央値は6.8カ月(95%CI 5.5-9.1)だった。有害事象は主にグレード1-2で、頻度の高かった治療関連有害事象は下痢(18%)、倦怠感(12%)、悪心(11%)だった。注入関連反応発生率は14%だった。1例が治療関連有害事象によりzenocutuzumabを中止した。...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。