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第11回 臨床試験から見えるがん診療の変遷【消化器内視鏡編・前編】

2022年5月18日  スペシャリストの視点

1980年代に開発されたEMR(内視鏡的粘膜切除術:endoscopic mucosal resection)により、早期胃癌に対して内視鏡切除が行われるようになりました。内視鏡切除の適応の原則は、「①リンパ節転移の可能性が極めて低く、②腫瘍が一括切除できる大きさと部位にあること」です。スネアを用いるEMRでは一括切除できる病変の大きさなどに限界があるため、胃癌治療ガイドライン(以下、原則「ガイドライン」と表記)で示された適応は、「2 cm以下の肉眼的粘膜癌(cM)と診断される病変で、組織型が分化型(pap、tub1、tub2)、肉眼型は問わないが、陥凹型ではUL(潰瘍所見)(-)に限る」でした[1]。しかし、実際にこの適応条件を満たす早期胃癌は全体の10%未満にすぎませんでした。...