ダパグリフロジンの効果はSGLT2阻害薬の懸念点を補って余りある
本研究は、糖尿病の有無を問わない左室駆出率(EF)40%≦の症候性心不全患者を対象に、ダパグリフロジンの有効性を示したDAPA-HF試験の事後解析で、フレイルの有無別に有効性・有害事象などを検討した報告である。フレイルとは、健常な状態と要介護状態(日常生活でサポートが必要な状態)の中間の状態として、日本老年医学会が2014年に提唱した概念である。SGLT2阻害薬は、欧米の報告では半年で1-2kg程度の体重減少が見られたと報告されており、フレイル患者に対しては慎重に投与すべきと考えられている。そのため、フレイルの程度によらず、ダパグリフロジン群でアウトカムが改善し、有害事象が増えなかったというのは、特筆すべき報告であると考え、今回注目した。...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。