呼吸困難――非がんの緩和ケアで特に精通すべき症状と三種の神器
呼吸困難
呼吸困難は約30~70%のがん患者に出現するが、心不全・呼吸不全・神経難病など非がん疾患でも出現頻度が高く、非がん疾患の緩和ケアにおいても特に精通すべき症状である。肺病変がなくても悪液質や不安感などで生じることもあり、複合的なアプローチが必要となる(図IV-1)。
酸素投与・輸液の減量・環境調整を行った上で原因に応じた治療を行うが、それでも効果不十分な場合は同時にモルヒネの全身投与を考える。
オピオイドに抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬)を併用することで、呼吸困難の緩和が期待できる。
適用のある病態にはステロイド全身投与や、胸腔穿刺ドレナージ・胸膜癒着術を検討する。...
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