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月経困難症、専門医の対応と処方を知る

2023年7月3日  南山堂

産婦人科での月経困難症の治療 ジエノゲスト(ディナゲスト) 経口黄体ホルモン(プロゲスチン)で、2020年より月経困難症が適応症に追加されました(用量は子宮内膜症の治療量である2 mg/日より少なく、1 mg/日)。ジエノゲストは、卵巣機能と子宮内膜細胞増殖を抑制することで月経痛を改善します。また血栓リスクがないため低用量ピルを使用できない月経痛の患者にも使用可能です。投与禁忌は原因不明の性器出血、妊娠、アレルギー、高度な子宮腫大と貧血で、副作用は不正出血と更年期様症状です。 子宮内黄体ホルモン放出システム〔レボノルゲストレル(ミレーナ)〕 レボノルゲストレル徐放型〔LNG-IUS(ミレーナ)〕は、子宮中挿入後より黄体ホルモンが少しずつ放出され、子宮内膜の増殖を抑え、避妊と月経量減少・月経痛を改善させます。過多月経・月経困難症に保険適用があり、外来で挿入し5年間継続使用が可能です。ミレーナは、抜去すれば妊孕性は回復し、長期作動型可逆的避妊法(long-acting reversible contraception:LARC)の1つにあたります。LARCには子宮内避妊具のほかに皮下に埋め...