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第14回 曖昧・冗長表現の排除(2)

2023年11月15日  m3.com編集部

 m3をご覧の皆様、ごきげんいかがでしょうか? 東京大学の康永秀生です。 「論文執筆のための英語学び直し講座」最終回となる第14回では、「曖昧・冗長表現の排除(2)」について解説します。 動作・状態の主体を明示する 動詞の変化形(不定詞、分詞、名詞形)を用いる場合、動詞の意味上の主語(動作の主体)が文脈上明らかであればそれを省略できます。しかし、動作の主体が不明であるのにそれを省略すると、曖昧な文章になります。 修正前 It was impossible to obtain information on the volume of blood loss in the database. 上の文章では、obtain の主体が不明です。論文の著者である我々(we)が主体なのか、広く一般の人々(they)が主体なのか、判然としません。「データベースの中に出血量の情報がそもそも含まれないので入手できない」という内容を伝えたいならば、“the database” を主語にして以下のように簡略に書けばよいでしょう。 修正後 The database did not include informa...