抗原回避の指導内容と具体的な実践例 (『指針』第11章pp. 70~1、76~8) 線維化の有無に限らず、いずれの抗原の場合においても、抗原回避が最も重要な治療であることを患者に強調して伝えるべきである。また、過敏性肺炎と診断を受けたら、原因として疑われる抗原を患者の周囲から排除する取り組みを速やかに行い、その状態を継続して、できるだけ進行させないことが肝要であることも伝える必要がある。 具体的にどのような抗原回避をなすべきかについては、個々の患者の置かれた環境や状況によって異なる。医療者は、患者の生活や行動について緻密な聴取を行いながら、原因抗原に曝露しうる機会を患者とともに想像力を働かせながら探索し、その抗原曝露機会をなくすための具体的な対応策を患者との対話を通じて導き出す。そして、患者がその対応策を実行した後も、定期的な状態評価を続け、状態悪化がみられる場合には、改めて患者とともに抗原曝露機会を探索し直し、対応策を検討する必要がある。想定できていない抗原曝露機会や別の抗原が存在している可能性もあり、患者が自身の体調変化と環境や状況を振り返ることができると、抗原曝露機会や抗原の特...
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