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甲状腺機能低下症の診断と治療、6つのポイント

2025年6月27日  診断と治療社

甲状腺機能低下症 Q 甲状腺機能低下症はどのように鑑別診断し、治療しますか。 Point 症状は易疲労感、浮腫、体重増加、記銘力低下をはじめ、多岐に及ぶが、いずれの場合にも機能低下症を念頭におき、スクリーニングで甲状腺機能をチェックする。 特に高齢者の認知機能低下では甲状腺機能のチェックを行う。 甲状腺機能低下症の原因としては、橋本病がほとんどであり、抗甲状腺抗体陽性で診断される。他に、アイソトープ治療後、ヨード過剰摂取、先天性甲状腺低・無形成、異所性甲状腺なども原因となる。 通常、TSH >10 μIU/mLで、チラーヂン(R)S 25 μgから治療を開始する。 ただし、高齢者や冠動脈疾患、心不全の既存症がある場合は、心筋虚血を誘発しうるので、チラーヂン(R)S 12.5 μgと少量から治療を開始し、慎重に増量する。 TSH低値~正常など中枢性甲状腺機能低下症が疑われる場合、粘液水腫が疑われる場合は、ステロイド投与を先行させる。 A甲状腺機能低下症の症状は、...