なぜ自宅での看取りが普及しないのか?
私が外来診療を行わない在宅医療専門のクリニックを開業してから25年ほど経ちました。愛媛県で初の在宅医療専門クリニックだったのですが、25年の間に市内にも同様のクリニックが複数でき、全国でも増えました。また、介護保険や医療保険など、国は制度の面でも在宅医療を後押ししています。それにもかかわらず、病院で亡くなる人の割合は相変わらず7割近くと高いままです。
各種の調査によると、高齢者の6割から8割もの人が、可能であるなら終末期を自宅で過ごし、自宅で最期を迎えたいと希望しています。国民も希望し、在宅医療を行うクリニックも増え、国の制度も後押ししているにもかかわらず、なぜ在宅医療や自宅での看取りが広がらないのでしょうか? その理由を私なりに考えてみました。
在宅医療がイメージできない
1つ目は、病院の医療従事者が、在宅医療や自宅での看取りについて知らないことが挙げられます。病院の医師や看護師などの医療従事者は、在宅医療の経験がほとんどありません。どのように在宅医療で診ていけるのか、自宅での看取りがどのようなものなのかをイメージ...
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