認知症の入院患者の悩ましい言動における初期対応(後編)
5)せん妄とBPSD をどのように鑑別するのか?
せん妄と認知症の鑑別ポイントとして、「急性発症かどうか」や「日内変動があるかどうか」が有名である。
ただし、これは正確にはせん妄と認知症における「認知機能障害(中核症状)」との違いである。
一方、認知症でみられる「BPSD」の場合、急性発症がありうる(例:入院当日、帰宅願望から廊下を歩き回る、図3)。また、日内変動がみられることもある〔例夕方から興奮が強くなる(夕暮れ症候群)〕ため、せん妄と「BPSD」の鑑別はきわめて困難である。
したがって、認知症または認知症の可能性がある患者が入院し、興奮や徘徊(歩き回る)などをみとめた際、それがせん妄かBPSDなのかにこだわりすぎないのも1つの方法である。つまり、まずはせん妄の可能性を考えて原因の検索と除去を行うとともに、並行してBPSDの可能性を意識した評価や対応を心がけるのがよい。...
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