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第28回 変数から読み解くSGLT2阻害薬の腎・心保護作用【前編】

2021年7月31日  スペシャリストの視点

はじめに 2014年にSGLT2阻害薬が上市されて以降、その評価は大きく変遷を遂げました。2021年現在、心血管・腎合併症を有する糖尿病症例ならびにhigh risk症例に対してSGLT2阻害薬はもはや必須の薬剤と言えます。また非糖尿病症例における心不全・腎障害に対してもSGLT2阻害薬の有効性が示されています。しかし、SGLT2阻害薬は決して万能薬ではなく、実際、心血管イベント・腎臓アウトカムに関しても50-80%程度の残余リスクが存在します。今後、糖尿病症例の心血管・腎合併症制御、また非糖尿病症例の心不全や腎疾患に関しても、SGLT2阻害薬に対するレスポンダーとノンレスポンダーの識別、ノンレスポンダーに対する治療戦略創出といった研究が必須です。「Post-SGLT2 Inhibitor Era」における、これら疾病との新たな戦いが始まります。 SGLT1、2の役割とSGLT2阻害薬の作用メカニズム 理論的危惧を上回る臨床的有用性 Sodium-Glucose Co-Transporter (SGLT: ナトリウム依存性グルコース輸送担体)は腎臓近位尿細管刷子縁や腸管などに局在し、電...