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「いつから具合が悪いのか」は検査で分からない

2021年8月23日  金原出版

岩田健太郎著『HEATAPP!たった5日で臨床の質問力が飛躍的に向上する、すごいレクチャー』(金原出版)より転載 時間情報は検査できない 岩田 これは、ぜひみなさんの頭に入れておいてほしいんですけれど、時間の情報は検査ではわかりません。すなわち、CT、MRI、PET、遺伝子検査や血液検査をやっても、この病気がいつからどのように進んできているかは、わからないわけです。 先日、うちの研修医が「肺炎じゃないか」と言っていた患者さんがいました。熱発していて、酸素化が下がっている。つまり低酸素血症を起こしているわけです。レントゲンを撮ると右の上葉に浸潤影が見える。CTを撮るとやっぱり右の肺に浸潤影がある。うちの研修医は「熱発、低酸素血症、浸潤影」というキーワードで肺炎だと診断しました。 誤診でした。 この人はカテーテル関連血流感染といって、頸についている静脈ラインからカビが生えてきて、そのカビが身体中をまわっている感染症でした。血液培養でカンジダが生えて、肺炎はありませんでした。 さて、いったいCTの浸潤影はなんだったのでしょう。 実はこの患者さんはずっと入院していましたが、レントゲンとCTの画...