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第5回 臨床試験から見えるがん診療の変遷【大腸がん外科編・後編】

2021年12月6日  スペシャリストの視点

現在は、がんの外科学はさらに大きく進歩し、手術自体は患者の身体に肉体的損傷を可能な限り与えない低侵襲治療の重要性が叫ばれるようになりました。JCOG0404試験では、治癒可能な臨床病期IIまたはIIIの結腸癌患者を対象に、腹腔鏡下手術(LAP)の開腹手術(OP)に対する非劣性の検証を試みました。その結果、全生存期間においてLAPのOPに対する非劣性は統計的に証明されませんでしたが、試験前の想定を上回る良好な生存曲線から、サブグループ解析により臨床的にLAPが劣っているかもしれないと懸念される対象(T4、N2)に注意すれば、治療のオプションとして許容されるという結論でした(Kitano S. Lancet Gastroenterol Hepatol 2: 261-268, 2017)。そして、同試験のデータを用いた施設間差の副次的な解析では、LAPにおいては有効性と安全性に若干の施設間差が認められたのに対して、OPは安定した成績が再現できることが明らかにされたことから(Katayama H. Ann. Gastroenterol Surg, in press)、LAPは未だ発展途上の技術...