AI文献検索の恩恵とリスク。エビデンスの質を守る「眼」

AI時代の論文執筆について知見の豊富な佐藤先生（仮名）にお話を伺う本シリーズ。第2回ではAIが文献探索をどう変えるのか、そしてその活用に潜む注意点について解説いただきました。医学研究では、先行研究を網羅的に把握し、精査する文献リサーチが欠かせません。PubMedやGoogle Scholarで手作業の検索に苦労された先生も多いのではないでしょうか。近年登場したAIツールは、自然言語での検索や要約、分類などを通じてこのプロセスを効率化し、研究者の負担を軽減する可能性を秘めています。一方でAIの回答を鵜呑みにすることで、重要な文献を見落としたり、存在しない論文を引用してしまったりするリスクも。AIを「便利な助手」として使いこなしつつ、研究者としての主体性を失わないためのポイントを、具体例も交えて教えていただきました。...