去る4月9日に発表された2024年度前半に発行予定の1万円、5千円、千円の新紙幣。その中で注目されたのが、新・千円札に「近代日本医学の父」と称され、今日の予防医学の礎を築いた「北里柴三郎」の肖像が採用されたこと。現行の野口英世に続き、医師が紙幣の肖像に選ばれたことは、日本における医学の重要性を象徴する出来事とも言えるでしょう。さて、そんな新紙幣の顔「北里柴三郎」の足跡を辿る前・後編の2回シリーズ。後編は、ペスト菌の発見といった柴三郎の業績や約40年の研究生活の中で優秀な門下生を多数輩出するなど、今日の医学界に与えた影響について紹介します。...