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コロナ禍でこそ「緊急ACP」実践の意義 - 伊藤香・帝京大学救急医学講師に聞く◆Vol.3

インタビュー 2022年2月27日 (日)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――ではいつ頃から、『緊急ACP』(医学書院)の執筆を考えるようになったのでしょうか。    医学書院の担当者からアプローチしていただいたのは、ちょうど1年前の今頃です。先ほどもお話しした通り、このコロナ禍で、平時以上に、意思決定の支援が重要になってきていることは、救急医療の現場で感じていました。  しかし、救急医療や集中治療に従事する医師に対するコミュニケーションスキルを学ぶための教材はなく、「私自身がアメリカで受けてきた研修を紹介することで、その大切さに気付いてくれる方が増えるだろう」「コロナ禍で大変な今の状況だからこそ、出版する意義がある」と考えたのです。「VitalTalk」はもともと腫瘍内科向けとしてスタート。その後、アメリカでは、老年内科、循環器内科などでも使われるようになっていますが、今回の本で救急医療や集中治療の分野に絞ったのも、こうした理由からです。...