国内初、「内密出産」に踏み切った背景 - 蓮田健・慈恵病院院長に聞く◆Vol.1
インタビュー
2022年3月6日 (日)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
何らかの事情で育てることができない赤ちゃんを預ける場所。
「こうのとりのゆりかご」を2007年5月から始めた医療法人聖粒会慈恵病院(熊本市)が、母親が匿名のままで出産する「内密出産」に踏み切った。2021年12月に出産したのは10代の女性。病院が母親の名前を空欄のまま出生届を提出することは、「公正証書原本不実記載罪」にあたる恐れがあるとされ、その動向が注目されたが、最終的には出生届を出さずに、市が乳児の一人戸籍を作ることで落ち着いた。
「こうのとりのゆりかご」スタート時もさまざまなバッシングを受けつつも、今なお、望まない妊娠した女性やその子どもを守るために、奔走する慈恵病院。
理事長・院長の蓮田健氏に「ゆりかご」の現状や今回の経緯のほか、最近では新生児の殺人・遺棄事件の裁判に関わるようになった背景などをお聞きした。...
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