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「4年前の構想が古びない」という悲しさ - 高尾洋之・慈恵医大准教授に聞く◆Vol.2

インタビュー 2022年6月20日 (月)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――『デジタル医療 現在の実力と未来』は、どんな方にお読みいただきたいとお考えですか。  私はITを使った医療を「デジタル医療」と呼んでいますが、デジタル医療のことについて分からない人から、詳しい人まで、幅広い層に読んでいただきたい。分かりやすい言葉で書いたつもりです。分からない人が分からないままでは、デジタル医療への理解が深まらず、何も進まないからです。  幅広く読んでいただきたいのは、誰でも医療のお世話になる可能性があり、普段からいざと言う時に備えておく必要があるからです。例えば、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の患者さんは徐々に状態が悪くなり、自分でできることが少なくなってきます。できなくなってからでは遅いのです。できるうちにどんなコミュニケーションツールを使うかを決め、本人もまた周囲の方も練習しておく必要があります。...