「ワクチン接種の目的は死亡者数の減少」と尾身氏◆Vol.30
スペシャル企画
2009年8月20日 (木)
橋本佳子(m3.com編集長)
厚生労働省の「新型インフルエンザワクチンに関する意見交換会」が8月20日開催され、自治医科大学教授の尾身茂氏(新型インフルエンザ対策本部専門家諮問委員会の委員長)は、個人的意見と断った上で、「新型インフルエンザのワクチン接種の一番目的は、死亡者数を減らすこと」と述べ、(1)ハイリスク者、(2)ハイリスク等のケアに当たる医療従事者、(3)ワクチン接種の対象にならない6カ月未満の乳児の親、などが優先接種の対象になるとした。 「定点当たりのインフルエンザの患者数が『流行に入った』と言える程度まで増え、これから大規模な流行になることを懸念している。新型インフルエンザのワクチンについては、この7月から製造に入っており、秋になり順次供給されていくことになる。いかなる人を対象に接種するかが今後の課題」(厚労省健康局長の上田博三氏)。インフルエンザは例年、定点当たりの患者数が「1」を超えれば、「流行に入った」として注意喚起されるが、第32週(8月3日から8月9日)は0.99で、8-9割は新型インフルエンザだ。 ワクチン接種の目的としては、重症化防止・死亡者数の減少、感染拡大防止などがある。今回のH1N...
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