なぜ医師だけ1860時間も認められる？

2024年4月以降も一部の医師は年1860時間もの時間外労働が認められます。一般の会社員など（720時間）よりはるかに長く、いわゆる「過労死ライン」（月80時間）の2倍近くに達します。 1年半で22回の会議を重ねた「医師の働き方改革に関する検討会」で、最も議論が白熱したのは「医師の時間外労働時間の上限をどこに設定するか」でした。厚生労働省は2019年1月、「年1900～2000時間」とすることを提案。根拠として、同省が行った実態調査で、時間外労働が年1920時間を超える医師が約1割、そのような医師が1人でもいる病院が全体の約3割、大学病院の約9割、救急機能を有する病院の約3割、救命救急センター機能を有する病院の約8割と、必ずしも一部に偏ってはいないことを挙げました。...