医師の地域・診療科偏在、「自律的」な解消目指す- 門脇孝・日本医学会会長に聞く◆Vol.3

医師不足による過重労働が医師不足を招く悪循環 ――「研究力の低下」以外に、日本医学会、日本医学会連合として、取り組むべき課題は何だとお考えですか。 　医師の地域・診療科の偏在の問題です。例えば新専門医制度では、地域偏在を解消するために、基本領域別にシーリング（都道府県別の専攻医の募集定員上限）を設定しました。私は日本内科学会理事長の立場で新内科専門医制度に関わりました。認定教育施設を増やしたこともあり、新制度前までは専攻医がいる2次医療圏は約半数でしたが、最近では95%前後になっています。...