「救急搬送→入院せず」で7700円、仕組みは？

救急車を有料化するの？ 　救急搬送された患者が結果的に重症でなく入院に至らなかった場合に、選定療養費7700円を徴収することを三重県松阪市が発表して話題を呼んでいます。「救急車を有料化するのか」といった批判も寄せられているようですが、これはいったい、どのような制度なのでしょうか。 　まず、保険診療とそれ以外を併用できる制度として、2006年に健康保険法を改正し、それまでの「特定療養費制度」を拡大した「保険外併用療養費制度」が定められており、大きく分けて評価療養（先進医療など）、患者申出療養、選定療養の３種類があります。選定療養は厚生労働大臣告示で現在は「特別の療養環境の提供」（いわゆる差額ベッド）など11類型が指定されており、2024年度診療報酬改定では長期収載品と後発医薬品の価格差の一部を選定療養費として徴収する類型が追加されます。...