【フランス便り】二階建て保険と無保険者救済の陰で進む「優先順位付け」
オピニオン 2025年11月9日 (日) 奥田七峰子（日本医師会総合政策研究機構フランス駐在研究員）
10月の「フランス便り」をお読みいただいた先生から、多くのお声を頂戴しました。ありがとうございます。特に、民間医療機関のM＆Aについてのご質問と、国立大学病院教授が個人枠を持ち、富裕層患者から収入を得るプライベート診療については、その診療報酬支払いについてご質問もいただきした。フランスでは、公的保険診療報酬に自己の経験と実績によりプラスする「可超過保険診療報酬医師（Medecin Convention Secteur 2）」が存在します。一種の混合診療とも言えます。今月は、フランスの医療費支払い制度について、基本的な構造から無保険者や外国人の医療費や先進医療への特例的保険アクセスまでその概要をレポートしたいと思います。...