双葉病院、復興への一歩踏み出す
レポート
2012年6月11日 (月)
橋本佳子(m3.com編集長)
「ラ ルース クリニック」。スペイン語で綴ると、「la luz clinic」、luzは「光」という意味だ。 6月11日、福島県いわき市のJRいわき駅から徒歩15分ほどの場所に、心療内科、精神科、内科を標榜するクリニックがオープンした。無床で、うつ病や不安障害、統合失調症などの精神疾患の診療のほか、東日本大震災や福島第一原発事故の被災者への心のケアなどを行う。女性患者専用の外来を設けたことも特徴。女性医師が担当し、女性特有の心身の疾患や悩みなどに対応する。 開設したのは、医療法人博文会。同法人が経営する双葉病院の名前を聞けば、昨年の福島第一原発事故で、患者全員の緊急避難を余議なくされた際、「患者を置き去りにして避難した」という誤った報道がなされたことを思い出す医療者も多いだろう(『“双葉病院事件”の真相、当事者医師、語る』を参照)。 「ラ ルース クリニック」の受付。右の写真は、受付奥の「la luz clinic」のロゴ(開業前日、2012年6月10日撮影。以下、同)。 「このクリニックを、双葉病院の復興の第一歩にすることをお願いし、院長をお引き受けした」。双葉病院に約7年間勤務し、...
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