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薬の副作用、遺伝子検査で回避 - 久保充明・オーダーメイド医療実現化プロジェクトプロジェクトリーダーに聞く◆Vol.2

インタビュー 2014年1月15日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「オーダーメイド医療実現化プロジェクト」の第2期では、薬剤関連遺伝子の臨床研究も開始されたとのことです。 ゲノムの情報を臨床で生かす場面としては、まず薬剤の使い分けが挙げられます。薬の効果を見るには、ある程度の期間が必要ですが、副作用は薬を使い初めてからかなり早い段階で出るため、情報を取りやすい。薬の副作用については、臨床研究が既に3つ動いています。 一つは、抗てんかん薬のカルバマゼピン。薬疹を起こすか否かに、「HLA-A*31:01」という遺伝子が関係しています。薬疹を起こす人の約6割がその遺伝子を持っており、この遺伝子を持つと薬疹のリスクが9.5倍に高まります。かなり強いバイオマーカーなので、まずHLA-A*31:01の遺伝子検査を行い、陽性者は他の薬を使ってもらうという臨床研究を、2012年1月から開始しています。 久保充明氏は、「ゲノム研究を臨床に生かすためには、オールジャパンで進めることが必要」と述べ、医師の理解と協力を呼び掛ける。 二つ目は、ワルファリン。ワルファリンに関係する遺伝子はかなり以前から分かっていましたが、遺伝子型を測定して、ワルファリンの維持量を決めるのが...