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「捨石の覚悟」で北海道に残る◆Vol.5

スペシャル企画 2014年8月14日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

計2年間の後期研修を経て、家庭医療が地域に貢献していることを実感、それ以降も家庭医療への道をまい進する。 卒後3年目に研修した2カ所の診療所は、どちらも田舎で、地域診療所タイプ。卒後4年目は室蘭、人口10万人規模の地方都市です。たくさんの訪問診療をこなしながら、外来診療もやるスタイルになりました。4年目のうち、2カ月間だけ、沖縄の北中城の「ファミリークリニックきたなかぐすく」で研修。今もおられる涌波満先生が、開業されてまだ数年くらいの時期でした。米国で学ばれてきた先生なので、米国型の家庭医療をモデルとして目指しておられました。産婦人科の診察もできる設備を持ち、僕はそれまでは日本型の家庭医療をやってきたので、新鮮さがありました。たった2カ月しかいなかったのは残念でしたが、雰囲気は感じ取りました。 初期研修を終え、後期研修でも北海道に残るのは、大きな決断だった。しかし、「誰から捨石にならないと、家庭医療の次の世代は生まれない」との決意から、同期の医師と北海道家庭医療学センターに残ることにしたという。 沖縄も含め、2年間かけて全国5カ所で研修したことで、家庭医療の多様性を実感しましたね。それ...