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新専門医制度、「10年後に成果問われる」

レポート 2015年6月15日 (月)  橋本佳子(m3.com編集長)

茨城県つくば市で6月14日に開催された第6回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会のシンポジウム「専門医制度における評価の在り方~認定試験、プログラム評価の質向上のために~」で、東京大学大学院医学系研究科附属医学教育国際研究センター長の北村聖氏は、「2017年度からの専門医制度改革は、2000年以降の医学教育改革の最終段階」と指摘。制度開始から10年経った2027年頃に「この制度を入れてよかったのか、悪かったのかが問われることになる」との見通しを示し、制度改革の評価基準を決めて、まず現状を分析し、10年後の時点と比較検討できるよう、準備しておく必要性を強調した。 東京大学大学院医学系研究科附属医学教育国際研究センター長の北村聖氏は、日本医学教育学会の副理事長も務める。 さらに専門医研修は、OJTそのものと見る北村氏は、何らかの試験を課すことで評価するよりも、ポートフォリオ評価など、日々の研修を通じた評価が重要であるとした。「試験に通ることが、専門医資格を取る早道になり、『別の実践』が生まれる。つまり試験対策に走るようになれば、専門医制度は崩壊する」と北村氏は警鐘を鳴らした。 医学教育にお...