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「誤薬」「急性心筋梗塞の見逃し」も報告対象

レポート 2015年10月20日 (火)  橋本佳子(m3.com編集長)

10月18日に開催された日本医師会医療安全推進者養成講座の講習会で、日本医療安全機構常務理事の木村壮介氏が講演、「誤薬等の単純事例であっても、調査項目を省略せずに丁寧な調査を行うことが重要」と説明したほか、急性心筋梗塞を見逃して適切な対応をしなかった場合も「医療に起因したと判断される例」となり、報告対象となり得るなど、事例を挙げて医療事故調査・支援センターへの報告の考え方を紹介した。 日本医療安全機構常務理事の木村壮介氏 誤薬について、木村氏は「なぜダブルチェックをしなかったのか。教育体制はどうなっていたのかなども含めて、根本的な原因を明らかにすることが必要」と指摘。ただし、日本医療法人協会の「医療事故調運用ガイドライン」では、「誤薬等」は頻発する類型のエラーであり、「予期できる」として報告対象外としており、解釈が異なる。 急性心筋梗塞について、木村氏が紹介したのは、下記の見逃し事例。医療事故調査・支援センターへの報告は、医療法施行規則では、「提供した医療に起因し、または起因すると疑われる死亡または死産であって、当該管理者が死亡または死産を予期しなかったもの」と規定されている。「提供し...