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たばこ対策、保険?自己責任?

レポート 2015年10月21日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省は、10月21日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)に対し、たばこ対策である「ニコチン依存症管理料」の対象を若年層に広げるために算定要件緩和を提案したが、診療側と支払側で大きく意見が対立した(資料は、厚労省はホームページ)。診療側は厚労省の提案を支持、一方、支払側は要件緩和で、診療報酬での評価を予防的な行為にも広げることにつながりかねないことから反対した。 厚労省は、要件緩和に伴うたばこ対策の年間医療費の抑制効果が、現状の約7.6億円から約132.5億円に拡大するとの試算も提示。しかし、支払側は医療費抑制効果よりも、「ニコチン依存症管理料」の成功率そのものが問題であるとするなど、最後まで議論は平行線をたどった。データを基に、改めて議論することになる見通し。 10月21日の中医協総会は、がん、難病、感染症対策についても議論。 20歳代、「BI200未満」が82% 「ニコチン依存症管理料」は、1日の喫煙本数に、喫煙年数を乗じて得た「ブリンクマン(BI)」が200以上を算定要件としている。20歳代のニコチン依存症患者82%は、喫煙年数が...