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「医療者の適格性疑う医師が原因」群大病院改革委

レポート 2015年10月27日 (火)  高橋直純(m3.com編集部)

群馬大学医学部附属病院で同じ執刀医の腹腔鏡手術や開腹手術を受けた患者が相次いで術後に亡くなっていた問題で、大学が設置した「病院改革委員会」が10月26日、中間まとめを群馬大学に提出した。委員長の木村孟氏(大学評価・学位授与機構顧問、元東京工業大学長)が記者会見し、「群大独特のヒエラルキーが構築され、患者視点の対応ができていなかった」と背景を説明した上で、執刀医について「医療従事者として適格性を疑われる医師が主要構成員として存在したことにより起こった」と指摘した。 自大学出身の“純血”が多すぎる 病院改革委員会委員長の木村猛氏 中間まとめでは、問題の背景を、(1)県内唯一の大学病院で地域医療機関に対して優位な立場である、(2)患者が増加する中で、問題を起こした肝胆膵チームは労働負担が大きかった可能性があり、加えて病院として診療実績を挙げる意識が強く働いていた、(3)群大は4学部の小規模な大学であるが、医学部は発言力も大きく大学としてガバナンスが及ばなかった――などと分析。自大学出身者が多く、先輩・恩師に対して発言しにくい風土があり、チーム医療や患者説明など、時代が要請する流れに取り残され...