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「小泉改革の医療崩壊再来」と危機感、横倉日医会長

レポート 2015年11月5日 (木)  成相通子(m3.com編集部)

日本医師会の横倉義武会長は11月5日の記者会見で、財務省の財政制度等審議会財政制度分科会における「診療報酬本体のマイナス改定」の議論について、「マイナス改定ならば、小泉改革時代の医療崩壊のような状況になってしまう」と危機感を示し、2016年度の診療報酬はプラス改定が必要と訴えた(『「診療報酬の増額、とんでもない議論」財政審』を参照)。 日本医師会の横倉義武会長 横倉会長は、11月4日に中央社会保険医療協議会で公表された「医療経済実態調査」で、病院の赤字幅が1.4ポイント増加し、診療所の院長給与も下がっていたことを指摘(『病院は1.4ポイント赤字増、診療所は黒字維持』を参照)。「病院、診療所のいずれも厳しい結果であることが示された。今回の医療経済実態調査の結果を鑑みれば、さらなるマイナス改定を行えば、地域医療の崩壊をもたらす」との見方を示し、財政審での議論にくぎを刺した。 医療経済実態調査で、診療所の調査結果の解釈については、損益率の下げ幅が小さく利益率は安定しているとの見方も出ていたが、横倉氏は「もっと上がってもいいと思っていた。消費増税分を初診料や再診料で引き上げているはず。それでも...